File no 006

玩具花火の製造について

「花火」は大きく2つに分類されます。

日本各地で開催される花火大会の打ち上げ玉(薬量15g以上のもの)を「煙火」、消費者がお店で自由に購入することのできるおもちゃ花火(薬量15g以下のもの)を「玩具花火」といいます。玩具花火は今や輸入花火との価格競争に押させてどんどん衰退し、現在日本煙火協会の会員に登録されている製造所は20数社となりました。当製造所は玩具花火のみを専門に製造しています。

 

製造工程はすべてが手作業です。薬筒という火薬を入れる筒は古新聞と印刷会社から出る廃紙から作ります。配合した火薬を薬筒に詰め、のりをかけて固めて乾かしその後化粧紙で巻いて完成です。

製造所内には電機関連の配線やコンセントがありません。火薬に引火して爆発するのを防ぐためです。その為配合室は暗く、窓から差し込む日の光をたよりに作業は行われます。もちろんクーラーや暖房設備も一切ありません。

こうして何人もの人の手に渡り仕上がった日本のおもちゃ花火は職人のこだわりぬいた光を放ち夏の夜を飾ります。